けものフレンズという病

けものフレンズが流行っている。

 

果たして視聴者の絶対数が多いのか、売上に影響するのか。

実際のところはまだわからないのだが、今期アニメにおいて

話題性をかっさらっていることは間違いないだろう。

 

まずはっきりと言ってしまえば、「けものフレンズ」というアニメが

作品として優れているのか(完成度が高いか)考えると

自信を持って「優れていない」と断言できる。

 

第一話が視聴に耐え難い作品であることは、ファンでもアンチでも

意見を共にしてしまうという稀有な特徴を持っている。

そして視聴を続けたところで劇的に面白くなるわけでもない。

では、一体この人気は何なのか、テキトーに考えていきたい。

 

ファンのあいだでの感想を斜め読みしていると、

「知らぬ間にフレンズになっていた…」といった意見が散見される。

これはある種の中毒性がこの作品の鍵になっているといえる。

 

絶大な賞賛を贈る批評もどきもある。

これはファン同士でも「パット見つまらない」という意見が

共有されているからこそのおふざけであり

ネタとして消費されているものが大半である。

発言者当人も自覚的にふざけて言っているだけなので

その内容にここまでのけもフレ人気の理由を探しても見つからないだろう。

 

そして最も多く見られるのが、「わーい!」や「すごーい!」などの

語彙力もIQも極限まで落とした台詞の流用である。

 

極めて知性が欠落した作品であることは、裏を返せば敷居が低いということだ。

何も期待していないからこそ、ちょっとしたSF要素がはいるだけで

どうしても気になってしまう中毒性がある。

そして何の予備知識もなく、幼稚園生から高齢者まで

参加できる敷居の低さは大いなる利点として機能している。

テンポも悪く内容もスッカラカンなので、

ながら見でも余裕でストーリーを追えてしまうのも利点っちゃ利点だ。

 

しかし前段落の要素だけでは「つまらない」という

この作品の最大の欠点を補うことができていない。

ここで機能するのが「わーい!」の氾濫である。

 

ある作品を楽しむために、その作品自体が面白い必要がある時代は終わった。

 

例えばエヴァンゲリオンのように思わせぶりなSF設定を駆使すれば

オタクどもが勝手に考察して盛り上がる。

例えばおそ松さんのように描きやすい作画でキャラ立ちだけしっかりしておけば

腐女子どもが勝手に二次創作して盛り上がる。

 

ことけものフレンズに関して言えば「わーい!」とだけ言っておけば

ファン同士共同体を楽しむことができる構造が成り立ってしまっている。

その汎用性の高さには傍から見ていて恐ろしさすら感じる。

エヴァおそ松さんよりも遥かに敷居の低い二次的な構造を産み出してしまったのだ。

もちろん、エヴァのようにSFの深読みを誘発する点や

おそ松さんのようにキャラ立ちに特化している点もしっかり抑えている。

 

キャラ立ちは、あらゆる動物を下敷きにしたことで、

より強固で、より多彩な、二次創作の種にもなっているだろう。

 

このようなことから、第一話で迷いなく切ってしまった私が言うのもなんだが、

流行るべくして流行った作品だと思った。(完全に後出しジャンケン)

 

けれども個人的にやはりこの人気はSF要素に担保されている気がしてならないので、

放映終了後にファン達に忘れ去られることなく、このカルト的人気を維持するためには

謎をどれだけ膨らまして、謎を謎のまま終わらせることが重要なのかなと考えている。

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